情熱としあわせのチョコレート 〜遊ビジネスデー広島県尾道編〜

第一回目の「遊ビジネスデー」は、この方たちに会いに広島県尾道市まで行ってきました!

 

\ USHIO CHOCOLATLのみなさん /

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USHIO CHOCOLATLとの出会い

8月5日、集めた支援金を被災地である呉市に届けるために訪れたとき、本当に広島県が素敵すぎて、絶対にまた行きたいと思っていたんです。


で、それと同時に「尾道市が自粛ムードで観光客が減っている」というニュースを見受けまして。

 

尾道市といえば広島県のなかでも人気の観光地です。


古民家を改装したすてきなカフェや見た目も可愛らしいスイーツなども多くて、ずっと昔から一度は行ってみたいと思っていた街でした。

 

広島県を支援するなかで、ボランティアや支援金だけではなく「その土地に訪れる」ということ自体が支援になることを知ったわたしは、今こそ、尾道市へ訪れるべきなのではと思っていました。

 

毎日、尾道市のことを調べるなかで

 

「向島の山奥に男性3人で作ったチョコレート工場がある」
「海外の農家さんのもとに出向いて直接契約を結んでカカオ豆の厳選から輸入までしている」
「歌を歌いながらチョコレートを作ってる」
「チョコレートを作る傍ら音楽活動もしてる」

 

という魅力的なワードだらけで紹介されているUSHIO CHOCOLATL(ウシオチョコラトル:通称 ウシチョコ)というお店を見つけたんです。

 

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もう、これは絶対に面白い人たちだろうと。

絶対に会いたい!と思って、さっそくHPを調べました。

 

ただこのHP、

 

ushio-choco.com

 

なにがなんだか分かんない!!

お店を紹介する気ゼロ!!

そこがますます魅力的!!

 

HPをアレコレいじりまくってやっと連絡先までたどり着き、軽い自己紹介と広島出張の記事を添付して

 

「USHIO CHOCOLATLさんを知れば知るほど、とても魅力的でお話を伺ってみたい気持ちがもくもくと膨れ上がっているんです!」

 

インタビューの申し込みメールを送り付けました。

 

USHIO CHOCOLATLさんは午前中で商品が売り切れてしまうこともよくあるような人気店です。

 

一方わたしは、このレポート記事を書いているだけであって、人気ブロガーでもありません。

 

こんな唐突な申し出に応えてもらえるワケないだろうと諦めかけていたんですが、

 

5日後に返信キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 

ということで、第一回目の「遊ビジネスデー」である8月23日に、創業者の3人のうちの1人である宮本さん(別名:A2C氏)とお会いできることになりました!

 

USHIO CHOCOLATLまでの道のり

 

こんな感じの鬼の弾丸スケジュールでした。

 

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朝4時30分に起床なんて今まで1回もしたことないよ…!!

 

で、USHIO CHOCOLATLは尾道駅からまずフェリーに乗って、さらにタクシーじゃないとたどり着けない山奥にあるんですよ。

 

もうほんと、「何がなんでも辿り着いたるぞ!!」という確固たる意思がないと辿り着けないお店なんですね。

 

なんでこんな場所に未経験の3人が集まってお店を開くことにしたんだろう…しかもどうしてチョコレートなんだろう…とか、ぐるぐる考えながらフェリーに揺られタクシーに乗り込みました。

 

やっとこさUSHIO CHOCOLATLに到着

 

ぱっと見はただの公民館…?みたいな建物で、看板がちらり。

 

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中に入ると「2階に上がってください」という看板が。

 

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まずはチョコレートを全種類購入し、さらにコーヒーと手作りのジェラードを注文。

 

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チョコレートの風味が濃厚なのに、無添加だからなのか、あっさりした味わい。とっても美味しかったです。

 

目の前に広がる海を眺めながらジェラードを食べて、はじめて会う宮本さんがどんな方なのか、何を訊こうか、わくわくそわそわ。

 

USHIO CHOCOLATLの歴史と宮本さんの思想

 

「こんちわー、宮本です。」

 

あっ!カプセルZのサカイです!よろしくお願いします!

 

「よろしくお願いします〜。」

 

お忙しいところ、お時間いただきありがとうございます!やー、ほんと素敵なお店ですね。

 

「いやー、寄せ集めですよ。全部ね、捨てられてた椅子とかです。粗大ごみ場から貰ってきたんですよ(笑)

 

金なかったし、要らないものをみんなから貰って作りました。」

 

ええー!そうは見えないですけど…でも、そうですよね。最初たった3人だけで作られたんですよね、ここは…。

 

「えっココア?カカオとかけました?」

 

ちょっ(笑)もうこの質問、今までにだいぶ聞かれていると思うんですけど、どういう経緯でお店を作ったんですか?

 

「もともと3人とも住んでる場所が違ってたけど、たまたま3人とも尾道に集まってた時期があって。

 

で、この中村ってヤツが言い出しっぺなんですけど。こいつにいきなりチョコレート屋やらないかって誘われて。」

 

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(左から宮本篤(A2C)氏、栗本雄司(やっさん)氏、中村真也(シンヤ)氏。

 

「でも俺、最初断ったんですよ。チョコ嫌いだし(笑)

 

そのときは安定を求めてて、就活してたし。でもまあ、めっちゃ面接落ちてたんですけど(笑)それが2013年の春くらい。

 

で、しばらくして中村がチョコレートを食べようよって誘ってくれて。そのときのチョコレートがめちゃくちゃウマくて。

 

ダンデライオンマストブラザーズっていう、海外から取り寄せたカカオ豆と砂糖だけで作ったチョコレートで。

 

チョコレート工場なんて、ジョニーデップくらいの印象しかなかったけど、こんなチョコレートなら作るのもいいなって思って。

 

で、そのときに中村がやっさんを誘って、別にプライベートで遊んだりする仲ではなかったんですけど、2014年から一気に本腰入れて3人でやろうってなりました。」

 

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どうして尾道ではなくて、この向島の山奥だったんですか?

 

 

「最初は輸入も生産も物件探しもしなきゃいけなかったからすげー大変だったんですけどね。

 

生産は自宅でやってたんですよ。知識もないから、勉強しながら自宅でカカオ豆剥いて焙煎して、とかやってました。

 

で、中村はグアデマラに行って、俺はパプアニューギニアに行って、農家さんと直輸入の交渉とかしながら物件も探してて。そしたらこの場所が見つかって。

 

尾道側でも物件は探してたんですけど、尾道側は狭いんですよね。ここはシンクもあるし広さもあるし、景色もいいからいいかなって。

 

島自体はもうその頃には衰退しきってたし、アクセスもすごい悪いんですけどね。」

 

今はすごく人気のあるUSHIO CHOCOLATLですが、このアクセスの悪い向島ではじめるにあたって、不安はなかったんですか?

 

全然不安はなかったですね。

 

正直、チョコレート作りなんて金出せばできるんですよ。一等地に店借りて、いい機械買ってとかね。

 

だけど、ここのこの景色は買えないし。価値あるなって思ったんですよ。

 

で、わざわざここまで来る価値あるチョコレートを作る自信があった。そうじゃないと意味ないですからね。

 

自分たちが買いたくなる、チョコレート嫌いな俺でも買いたくなるチョコレートを作るって決めてましたからね。

 

あと、そもそもお客さんはたくさん来なくてもよかったんです。

 

3人べつべつのところで生きてたからこそ、それぞれに応援してくれる人たちがいて、買いたいって人もいたし、卸先はたくさんあったし。

 

でもこの景色みたときに、お客さんが来てくれるカフェも作りたくなった。

 

ここは、わざわざ目指してこないと辿り着けない場所だから。

 

情報がたくさんあるこの世の中で、アンテナに引っかかって、自分の頭で考えて、ここまで来るという選択をした人にだけ届けられればいいと思ってました。

 

あと、この物件の決め手としては、このいい環境でキレイな景色見ながら3人でダベってたかった。

 

商品に自信があるから、遊べるなと思ってましたし。自信はあるし、不安はなかったです。」

 

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(目の前はこの絶景!)

 

最初は3人で始めたお店も、今はスタッフの方がたくさんいますよね。LGBTの方や女性も積極的に採用しているとお伺いしましたが?

 

「そうですね。ただ、LGBTとか女性に限定しているわけでもないです。

 

あくまでも、誰でも採用したいっていう意味ですね。性別とか学歴みたいなものも関係なく、ほんと誰でも。

 

だって俺たち3人ができるんだから。誰にでもできるよっていう。週1で働くとかでもいいし。

 

このウシチョコを一緒に作りながら、でも俺たちを越えて、ウシチョコを足がかりにしてさらに活躍してくれるような人なら誰でもいいです。

 

そういう人を採用して、あともう俺たちは消えたいなと思ってます(笑)」

 

消えたい!?

 

「はい、どうしても今は俺たちがウシチョコの顔になっちゃってるから。それはいやだなって。

 

で、俺たちって個人なら速攻で今のスタッフに倒されるんだけど、やっぱ3人の繋がりが強いから。

 

だから、俺たちはもう消えて、新しいスタッフにどんどんウシチョコを変えていって欲しい。

 

今はスタッフがウシチョコに愛情があるから、今の状態を守ろうとしてくれちゃう。そうじゃなくて、破壊して欲しい。で、新たにウシチョコを作って欲しい。

 

だからもう俺たちは早く消えて、その穴に新しい風を吹かせるようにしたいなと思っています。そうじゃないと変化がないから。」

 

なるほど…。パッケージとかも若手のアーティストの方にお願いしているんですよね?

 

「遊んだ中で知り合って、いいなと思った人にお願いしています。お互いにいいなと思い合える人と仕事してます。

 

俺たち、金ないからワケわからんとこにお金取られたくないんですよ。

 

俺たちがお金を払う価値があると感じる人に対して、お金払ってお願いしたいと思っています。

 

それと、ウシチョコのパッケージで作家さんの作品を紹介したいな、と思います。逆に作家さんのファンが、パッケージを通じてウシチョコを知ってくれたらいいなとも思います。」

 

パッケージは1人の作家さんにお願いしているんですか?

 

「いえ、全部バラバラです。1枚のチョコレートにつき、1人の作家さんにデザインをお願いしています。

 

チョコレートのパッケージのイラストをお願いします、っていう言葉だけ伝えて、あとは出来上がったものをそのまま使用してます。

 

チョコレートの味と一緒で、ぜんぶバラバラなのが面白い。

 

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(こちらがUSHIO CHOCOLATLのチョコレート。どのパッケージもかわいい〜!!)

 


インテリアも可愛いですが、これってもしかして手作りですか?

 

「そうっす。中村がヘリンボーンっていう柄にしたくて、3ヶ月かけて、めちゃくちゃ大変そうでした(笑)」

 

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(4年前はもうすこし綺麗だったが、1日1ヘンリンボーン死んでいった。A2C氏談)

 

ちなみにHPもすごい個性的ですけど、あれもご自身の手作りですか?

 

「や、知り合いのプロの人にお願いしました。

 

アイディアはあーしたいこーしたいって俺たちが出して、めっちゃムズいなとか言われながら作ってもらいました(笑)でも俺たちらしいものができたな、と思います。

 

あのHPワケわかんないでしょ?Spin a chocolateって出てきて、チョコレートを回すって意味わかんないですよね。音も鳴るし、にゃーっ!とかいきなり言ってくるし(笑)

 

でもHPなんてワケわかんなくていいんです。

 

情報なんて、すでに色んなとこでたくさん溢れてるし。HPはワケわかんなくて、面白いくらいの存在でいい。

 

まあ、でもあれでもだいぶわかりやすくしましたけど(笑)」

 

そういえば音楽活動もなさっていますよね?

 

「そうです。ChemiCal Cookers(ケミカルクッカーズ)っていうヒップホップグループ。

 

愛知県の森、道、市場っていうイベントとか、とか、神戸の港町ポリフォニーってフェスも定期的に出演しています。

 

あとは知り合いの飲食店のパーティーに出演したりとか。

 

広島のHFMのアニマルポン!って番組のテーマソング担当させてもらったりとかもしてます。」

 

チョコレートも歌いながら作るってHPに書いてありましたもんね!

 

「あっ。あれは嘘です、楽しく仕事するってのを思いっきり誇張しました(笑)

 

ただ、お客さんいないときはわーわー言いながら、歌っていることも多いかもです。」

 

楽しみながらというか、遊びながら仕事する大変さはありませんか?ひたすらに仕事だけしているほうが楽なような…

 

「仕事だけしてるほうがたしかに楽ですよね。ただ、仕事と遊びの境界線はあんまり考えたくないですね。

 

仕事も遊びだし、遊びも仕事、みたいな。

 

例えばノルマのある仕事だってゲームみたいなもんじゃないですか。俺のほうが早く100枚チョコ作れたし!とか言いながらやれるから。仕事は、そういうのの繰り返しだと思ってます。

 

それにやっぱ遊びで知り合った人って、仕事に繋がったりするんですよね。そもそも気が合うから。

 

だから遊びながらなんだかんだ仕事のこと考えちゃう。

 

それにしたって遊ビジネスっていいシステムですよね!だって1日漫画読んでゴロゴロ過ごしてもいいワケでしょ?」

 

そうですね(笑)

 

「でもそれって、たとえば今度の取引先の人がめっちゃ好きな漫画だったりすると、一緒に盛り上がれる。

 

それってもう遊びが仕事に繋がってる。そういう感じで、遊びと仕事の境界線はない状態でいたいと思います。

 

ただ、一回頭空っぽにしてなーんも考えずハワイとか行きたい(笑)1日中ダッラダラして過ごしたい!

 

まあ、やっぱ結局はチョコレートのこと考えちゃうんだろうけど。ハワイでもPRしちゃうんだろうけど(笑)」

 

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(ハワイでダラッダラしたい!のときのお顔)

 

最初、安定したいと思っていた宮本さんですが、3人でやったことないことに挑戦して、起業をしましたよね。安定を求めるよりも起業をすることを周りの人に勧めたりしたいですか?

 

「んー、そもそも起業とか経営ってしんどいなと思います(笑)

 

一緒に働くスタッフの意見全部吸い上げてお給料もたくさん支払いたいけど、税金とかの問題もいろいろ考えなきゃだし、俺は経営向いてないなと思う(笑)

 

ただ、起業するとかしないとかはあんま関係なくて、ただワクワクする方向に向かって進んでいればいいと思うんですね。

 

知らないものとか好きじゃないものって、売れないじゃないですか。

 

俺、おしゃべりですけど例えば光ファイバーの営業やれって言われても出来ないし。別に光ファイバーが悪いんじゃなくて、俺が知らないし。興味ないし。

 

だから、常に自分の興味ある楽しい方向に向かって進んでいけばいいんじゃないかなって思います。

 

それに、ワクワクすることで稼いだお金じゃないと、楽しいことに使えないじゃないですか?

 

宝くじは当たってほしいんですけどね〜!なんで当たらないんだろ!(笑)


あ、キッチンの中とか見に行きます?」

 

拝見させてくださいッ!!

 

てことでキッチンの中へ潜入!

 

六角形が特徴的なウシチョコのチョコレート。この型も、知り合いの方が3Dプリンターで作ったものをひとつずつシリコンで作成したそうです。

 

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口溶けなめらかなスムースタイプのチョコレートは3日間、専用の機械ですり潰します。

 

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こんな感じで、1つずつ手作業で型に流して冷やし固めて作っています。

 

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カプセルZで試食会

 

今回購入したチョコレートはこちら!それぞれのカカオ豆の産地ごとにパッケージが異なります。

 

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 (グアデマラ、ハイチ、ベトナム、ガーナ、コーヒー豆)

 

原材料はカカオ豆とお砂糖だけ!

 

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それとクラックヒップカカオ!

 

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これは、カカオニブ(カカオ豆を砕いたもの)にお砂糖をコーティングしたもの。コーヒー豆のような苦味とカリカリした食感で1度食べたらとまらないっ!

 

カプセルZメンバーみんなで食べました。

 

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「ハイチおいしい!」
「わたしはガーナお気に入りですね〜!」
「グアデマラの味の変化する感じ、すごいね」
「コーヒー豆もすき〜!」
「ベトナムはチョコレートなのに甘酸っぱい!」

 

などなど言いながら、キッチンを囲んでひたすらチョコレートを食べました。

 

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USHIO CHOCOLATLのチョコレートは、農家さんの、そして制作に関わったすべての方の情熱がギュッと詰まったしあわせの味がしました。

 

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今回、お話をお聞かせくださった宮本さん。そしてUSHIO CHOCOLATLのみなさん、本当にありがとうございました!

 

宮本さんの思想、USHIO CHOCOLATLの歴史、そしてチョコレートの美味しさにビリビリとシビレっぱなしの1日でした。

 

本当に、広島にもう1度行ってよかった。勇気を出して、無謀にもインタビューを申し込んでよかった。

 

初回にふさわしい最高の遊ビジネスデーになりました!

 

カプセルZ サカイ

 


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